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【医師コメントつき】朝シャンではげる? 外出前のシャンプーが良くない理由

シャンプーケア

仕事で帰宅が遅い、朝が弱いから目を覚ましたい、不潔にして将来ハゲたくないなどの理由から、外出前にシャワーやシャンプーを行う「朝シャン派」であるという方も少なくないでしょう。確かに、朝シャンをするとスッキリと爽快な気分になれたり、寝癖も直せたりするので髪のセットが容易になったりと、メリットも多いかもしれません。

しかし、そんな朝のシャンプー習慣には薄毛を招いてしまう危険性もあります。今回のAGAタイムスでは、朝シャンに潜む薄毛の要因やシャンプーの適切なタイミングなどについて解説していきます。

朝シャンが薄毛の要因になる理由とは

朝シャンが薄毛を招く要因として考えられる理由は、大きく分けて2つあります。

①頭皮のバリア機能を果たす皮脂が過剰に洗い流される
頭皮には外部の刺激から肌を守る皮脂が分泌されており、頭皮を覆ってバリアのような役目を果たしています。したがって、外出前のシャンプーでその皮脂を洗い流してしまうことで、頭皮は紫外線などの刺激を受けやすくなってしまう恐れがあります。
頭皮が紫外線など外部からのダメージを受けることで、髪の毛の成長を支える毛根も、ダメージを受けることになります。

さらに、皮脂には保湿効果があるため皮脂が不足することで頭皮は乾燥しやすくなり、反対に乾燥を防ぐために過剰な皮脂分泌が行われてしまうことがあります。過剰分泌された皮脂により頭皮表面がべたつき、ホコリなどが付着して汚れが蓄積したり、皮脂を栄養素とする真菌の温床となったりする可能性があります。また汚れた皮脂が毛穴に詰まってしまうと、育毛の妨げになり薄毛を招くことも考えられます。
②頭皮がアルカリ性に傾くことで頭皮環境が乱れる
頭皮は基本的に弱酸性を保っていますが、皮膚表面がアルカリ性に傾くことで頭皮に住まう黄色ブドウ球菌などの常在菌が異常繁殖し、皮膚炎などの頭皮トラブルを招いて頭皮環境を悪化させてしまう可能性があります。
水道水のpHの基準値は「5.8~8.6」であり頭皮よりもアルカリ性に近いため、水道水が頭皮のpHを乱す要因にならないとは言い切れません。しかし健康な皮膚にはあるべき形を保とうとする力(ここでは弱酸性の状態に戻ろうとする力)「ホメオスタシス」が備わっているため、万が一pHが乱れてしまっても約30分程度で弱酸性に戻ります。したがって、朝シャンによるpHの乱れが直接的に薄毛につながることはほとんどないと言えます。ただし、少しでも薄毛のリスクを避けたいと考えるのであれば、健やかな頭皮環境のためにも気をつけておくべき点でしょう。
また朝は時間に余裕のない方も多いでしょう。万が一、時間がなくてしっかり髪の毛が乾かない状態のまま放置してしまうと、高温多湿を好む常在菌が繁殖しやすい環境を作ることになります。そのため洗髪は就寝前の夜の時間帯など、しっかりと時間に余裕があるタイミングで行うことをおすすめします。

前述の通り、どちらも薄毛を招く直接的な原因ではありませんが、これらの理由により健やかな育毛環境が整わず、薄毛につながる可能性は考えられます。少しでも薄毛になる要素を避けるためには洗髪習慣を見直す必要があります。

シャンプーの適切なタイミング

洗髪を行うのに適切なタイミングは、就寝前です。一度シャンプーをした後、頭皮の皮脂量が完全に回復するまではおおよそ24時間かかるといわれています。顔面の皮脂量が約2時間で元に戻ることを考慮すると、かなり時間を要することが分かります。このように頭皮は皮脂の回復速度が遅いため、日差しのある時間帯にシャンプーで皮脂量を減らしてしまうと、乾燥や紫外線の影響が強くなってしまう可能性があります。

上記内容からもわかるとおり、皮脂が回復するには約1日必要なため、夜間に洗髪をして朝にも洗髪をするという習慣は頭皮環境を悪化させてしまう恐れがあります。皮脂の分泌が多すぎるなどの理由でどうしても朝に洗髪したい場合には、まずは湯シャンだけに変更しましょう。1日2回の洗髪が必要な皮脂を分泌していること自体が、すでに皮脂の過剰分泌に陥っている可能性があります。朝の湯シャンの併用で皮脂の分泌が低下してきたら洗髪回数を夜の1回だけにするよう意識しましょう。

朝シャンが必要なときの対処法

前述の通り、シャンプーはできれば就寝前に行うべきです。しかし仕事の都合で毎日朝に帰宅する方や、朝や夕方の部活動で1日に大量の汗をかく学生さんなど生活環境は人によりさまざまであるため、どうしても日中にシャンプーをしなければならない方もいるでしょう。

そのような場合は、以下の点に特に気をつけてシャンプー習慣を見直してみてください。

〇洗浄力が穏やかなシャンプーを選ぶ
どうしても日中にシャンプーをしなければならない時には、極力必要な皮脂や常在菌を守ってくれるようなシャンプーを選ぶことをおすすめします。比較的洗浄力が穏やかといわれる「アミノ酸系」や「ベタイン系」の洗浄成分を含むシャンプーを選ぶとよいでしょう。
〇きちんと乾かす
先述したように、水に濡れた状態が長く続くことは髪の毛や頭皮にとって好ましくありません。湿気や温度で菌の温床になってしまったり、ホコリなどの汚れが付着しやすくなるのを避けるためにも、しっかりとタオルドライをした後にドライヤーを使用してきちんと髪の毛を乾かしてください。
〇外出時の紫外線対策を徹底する
洗浄力が穏やかなシャンプーで洗髪し最低限必要な皮脂を残しても、頭皮のバリア機能(皮脂量)が完全に保たれるわけではありません。したがって、髪の毛や頭皮にとって大きな刺激となる紫外線から頭皮を守るため以下のような対策を取り入れるとよいでしょう。
  • 帽子や日傘などで直射日光を避ける
  • スプレータイプなど、頭部に直接塗布できる日焼け止めの使用
  • 飲む日焼け止めの使用

頭部は体の中で最も紫外線のダメージを受けやすい部位です。紫外線から身を守るためには「紫外線に当たらないこと」が一番ですが、日常生活において完全に紫外線を避けて過ごすことは難しいでしょう。

紫外線の影響をできるだけ阻害することが薄毛予防や白髪予防には重要です。上記のような対策を積極的に取り入れてください。また、1日のうち最も紫外線量が多いとされる「10〜14時」の間は、とくに注意して直射日光を避けることをおすすめいたします。

頭皮の健康管理が薄毛予防の第一歩

長年の習慣になっている人も多いと思われる朝シャンですが、髪の毛にとってはデメリットになることがお分かりいただけたでしょうか。育毛に気を遣っている場合には、シャンプーはなるべく就寝前に行うことをおすすめします。

朝、シャンプーを数回したからといってすぐにハゲてしまうようなことはありませんが、ダメージの蓄積を防ぐことが育毛につながります。やむを得ず朝シャンする場合も、できるだけダメージを与えない方法を取り入れましょう。

朝シャンをやめても抜け毛が気になるならクリニックへ相談

朝シャンなど洗髪に気を遣っていても大量に髪の毛が抜ける、薄毛が気になるという場合は他の理由が原因になっている可能性があるため、早めに診察を受けて原因を特定したほうがよいでしょう。

AGAヘアクリニックは、患者さま一人ひとりの原因に合わせて適切な治療をご提案しております。万が一、当院では治療を施せない症状である場合には他の病院をご紹介することも可能です。また診察は何回でも無料ですので、少しでも薄毛や抜け毛などの症状が気になる方は、お気軽に相談しにいらしてください。

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