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【医師コメントつき】睡眠の質は薄毛に関係する? 睡眠時無呼吸症候群が髪の毛に与える影響

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人生の3分の1を占めるといわれるほど私たちにとって欠かせない睡眠。近年では、過度な労働や昼夜逆転の生活により質の良い睡眠を十分保つことが難しいことも多いでしょう。しかし、この現状は頭皮環境を悪化させ薄毛を招く原因とも考えられているのをご存知でしょうか。特に睡眠中みられる「睡眠時無呼吸症候群」は睡眠の質を大幅に下げてしまい、薄毛の原因となる恐れも考えられています。今回のAGAタイムスでは、睡眠時無呼吸症候群の原因や薄毛と睡眠の関係性、また睡眠の質の改善方法をご紹介します。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、睡眠時に呼吸が10秒以上止まる現象が1時間に5回以上みられる疾患です。SASの患者の多くに自覚症状として“いびき”や“日中の激しい眠気”が認められます。SASは大きく2種類あり、1つ目は脳や神経・心臓の疾患が原因で起こる「中枢性」、2つ目は喉や鼻腔がつまってしまうことで起こる「閉塞性」となります。

中枢性睡眠時無呼吸(CSA)では「呼吸せよ」という脳からの命令自体が止まってしまい、基本的にはいびきを伴いません。一方で閉塞性睡眠時無呼吸(OSAS)では呼吸命令は出ているものの、上気道が塞がって呼吸がしづらくなります。OSAS患者に認められるいびきは、狭くなった気道を空気が通過しようとすることで生じます。

SASに認められる日中の眠気は、居眠り運転での交通事故や労働災害へつながる恐れがあります。またSASによる呼吸の停止は、心臓や脳、血管に負担をかけてしまい高血圧や脳卒中、心筋梗塞などの循環器病を合併するリスクが高まるといわれています。

睡眠の質は薄毛にも関係する?

睡眠と薄毛には関係性があるとされているため、SASによる睡眠の質の低下は薄毛へつながる恐れがあると考えられます。

SASで呼吸が正常でなくなると体内への酸素供給が滞る可能性が懸念されます。酸素不足になると血液循環が悪くなり、髪の毛の生成に必要な栄養が不足してしまう恐れがあります。その結果、薄毛を引き起こすことも考えられるのです。

また睡眠時に分泌される成長ホルモンは髪の毛の生成にも関係しています。SASにより睡眠が阻害されると成長ホルモンが十分に分泌されず、髪の毛の生成が妨げられる可能性があります。

睡眠は人類にとって非常に重要な役割を持っています。睡眠には身体を休める時間と脳を休める時間があります。睡眠時無呼吸症候群(SAS)に罹患していると睡眠時間に比して身体や脳の休息が十分に確保できず、様々な弊害が生じます。命に関わる内容もあれば、今回のように髪の毛への影響も懸念されています。

髪の毛は成長因子が大きく関与していますが、睡眠が阻害されることで成長因子の分泌が停滞し、育毛および発毛に影響が出る可能性があります。SASに罹患している人と罹患していない人での薄毛発症率に関する論文はありませんが、理論的には薄毛を進行させる可能性があるでしょう。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の主な原因

SASの原因はCSAとOSASで異なります。CSAは脳にある呼吸指令を下す器官に異常がみられることが原因だと考えられています。しかしながらCSAの原因については詳しく解明されていません。

一方でOSASの場合は「肥満」と「骨格」の2つが主な原因として挙げられます。首回りに脂肪が多い方や下顎が小さい方、舌の付け根が大きい方などはOSASを発症しやすい傾向があります。そして、SAS患者のほとんどはこのOSASです。

そもそも肥満や骨格によりOSASが引き起こされるのはなぜでしょうか。睡眠時、仰向けの状態にあると舌が重力の影響を受け喉の奥の方へ落ち込みます。普通その程度で気道が塞がってしまうことはありません。しかし肥満体質の人は気道が狭くなっており舌の周りに脂肪が多くついているため、気道を閉塞しやすくなります。また小顎症のように舌の位置が後方に存在していたり、骨格上もともと気道が狭かったりする場合も気道を塞いでしまう場合があり、その結果としてOSASを引き起こす可能性があります。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の改善方法

SASの疑いがある、もしくはSASだと診断された場合の改善方法は、どのようなものが挙げられるでしょう。ここではSASの改善方法を「セルフケア」「病院治療」の2つの観点から紹介します。

【セルフケア】

■減量
肥満により喉周りの脂肪が蓄積されていると呼吸がしづらくなってしまいます。運動や食事改善などを行なって減量を行いましょう。
■横向きに寝る
寝る姿勢を変えることも1つの方法です。先述したように仰向けで寝ると重力の関係で舌が喉に向かって落ち込みやすくなります。舌根が喉に落ちると気道を狭くしてしまうので、寝るときは仰向けにならないように身体を横向きにして眠るようにするとよいでしょう。
■禁酒もしくは節酒
多量のお酒は喉の筋肉の緊張を低下させてしまうため上気道が閉塞しやすくなってしまいます。適度な飲酒にとどめるよう心がけましょう。

【病院治療】

■マウスピース
別名「口腔内装置」とも呼ばれるマウスピースの着用により、下顎の位置を通常よりも前側に出し、気道を広げて無呼吸状態を防ぐというものです。比較的軽度のSAS患者に用いられる方法で、器具の作成は歯科口腔外科にて行います。
■CPAP療法
CPAP療法とは専用のマスクを着用し、マスクから空気を送り込むことで舌が落ち込むのを防ぎ閉塞を予防する治療法です。いびきや無呼吸への効果は大きいものの、通院や医療費の負担が継続的に必要になります。

■手術
扁桃肥大や口蓋垂の大きさによって軌道が塞がってしまっている場合は外科的手術を行う場合もあります。扁桃腺摘出や軟口蓋形成術を行うことで物理的に喉の空間が広がり軌道が確保されます。 その他にも下顎の位置を前方に牽引する手術など、OSASの原因によって術式は異なります。

睡眠不足が薄毛を招く可能性も

睡眠時無呼吸症候群は健康(SAS)を害する恐れがあるだけでなく、髪の毛の正常な生成も阻害してしまう恐れがあります。SASが疑われる方は専門機関で診断してもらうことをおすすめします。また睡眠の質が改善されたのにも関わらず、薄毛や抜け毛が治らない場合はAGA(男性型脱毛症)の可能性があります。AGAの疑いがある場合は薄毛治療専門のクリニックなどで医師に相談してみましょう。

薄毛治療専門のAGAヘアクリニックでは、頭髪全般のお悩みをご相談いただけます。また診察は個室で行なっておりますので、初めての方でも安心してご来院いただけます。カウンセリングや診察は何度でも無料で行なっておりますので、薄毛や抜け毛にお悩みの方はお気軽に当院までご相談ください。

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