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【医師コメントつき】水分不足は育毛を妨げる? 水分と髪の毛の関係

生活ケア

人間の体内における水分の割合は大きく、体の大半は水からできているといっても過言ではないほどです。しかし体内の水分は尿や便、汗などから日々排出されていくため、常に補う必要があります。

水分補給を怠り水分不足の状態が続くと、人体にさまざまな影響が出てきます。場合によっては育毛を妨げる可能性も。今回のAGAタイムスでは水分補給と髪の毛の関係や、水分補給のメリットについて説明します。

水分不足と薄毛との関係

体内の水分には、血液やリンパ液のように体の中に流れている水分や体内で生成される水分、細胞に蓄えられている水分などがあります。ヒトが経口摂取した水分は体内に吸収され、様々な代謝に関与します。年齢により異なりますが、ヒトの体内における水分の割合は体重の約50〜70%であるといわれています。

体内の組織によっても水分量は異なりますが一般成人の場合、全身の水分量に対して血液や皮膚、筋肉に含む水分量が多く、その合計は全体の約70%を占めるとされています。また細胞に含まれる水分量も多いため、水はヒトが生命を保つのに必要不可欠なものであるといわれているのです。そのため水分不足に陥ると様々な機能の低下が起こり、髪の毛にも影響が出てくることが考えられます。

○水分不足によって起こりうる血行不良

水分含有量が多い血液は体内に摂取された栄養素や酸素、タンパク質、ホルモン、酵素などを含み、血液循環によってそれらを全身に運んでいます。そのため水分が不足すると血流も通常より低下し、頭皮に必要な栄養素の供給量や細胞の活性度が低下する可能性があります。その結果として正常な育毛が妨げられる可能性もあります。

○水分不足によって起こりうる頭皮環境の悪化

体内の水分は全身の皮膚の健康状態にも大きく関わっています。皮膚の最も外側にある角層中の水分量が低下すると表皮のターンオーバーが乱れ、機能の劣った角層が形成されるといわれています。その結果、皮膚のバリア機能や保湿機能が低下してしまい、角層がさらに乾燥し皮膚の状態が悪化すると考えられています。乾燥や頭皮環境の悪化はフケの発生や頭皮トラブルの原因にもなりかねません。頭皮の健康状態が良好でないと正常な育毛が妨げられる可能性も考えられます。

髪の毛に含まれる水分の役割

髪の毛は、主にケラチンというタンパク質から構成されています。髪の毛はすでに死んでしまった細胞(タンパク質)からできているため、外的ダメージ等に対する自己修復機能は持っていません。また通常、髪の毛の内部にはタンパク質のほかに水分や脂質、そのほかの成分が含まれています。中でも水分は毛量の重量に対し、約10%前後が保持されているといわれています。

髪の毛内部の構造は大きく3層に分かれており、表面側から毛表皮(キューティクル)、その内側の毛皮質(コルテックス)、さらに内側にある芯の部分の毛髄質(メデュラ)から成り立っています。

表面に積層されているキューティクルは外的ダメージなどによって損傷しやすいという特徴があります。何らかの原因でキューティクルが剥がれると、髪内部のコルテックス部分に含まれる水分や栄養素が外へ放出されやすくなります。特にヘアアイロンやコテなどの熱処理ダメージは、水分量の低下や引っ張り強度の低下などの影響が出やすくなるとされているため注意が必要です。

水分や栄養素を失った髪の毛は乾燥してパサつきやすくなり、切れ毛や枝毛などに繋がりやすくなります。自己修復力を持たない髪の毛の健康状態を保つためには、髪の毛内部の“水分量や栄養素の維持”が必須となり、様々な外的ダメージから守っていくことが非常に大切だといえます。

育毛のために摂取すべき水分量

正常な育毛を促すためには、健康状態が良好であることが大切です。水分不足による健康被害を避けるためにも、健康維持に適した水分量を摂取していくことが重要です。

汗や尿などの意識できる排出のほか、呼吸や皮膚を通じて排出される不感蒸泄(ふかんじょうせつ)としても水分は失われるため、排出されても不足しないほどの十分な水分補給が必要となります。年齢や性別によって体内水分の含有量は異なりますが、ヒトが生理的に必要とする水分の量は、通常一日約1.5リットル程度といわれています。

健康な成人の場合、食事から得られる水分と体内で食物を分解する際に吸収できる水分量を考慮すると、飲料として必要になる水分量は約1.5リットルだといわれています。普段からあまり水を飲む習慣がない方にとってはかなりの量だと感じるかもしれませんが、体の健康維持や育毛のためにも水分不足を予防することは大切なことです。

しかし、水を過度に摂取すると水中毒と言われる症状が出現します。血液中のナトリウムが相対的に低下することでめまいや嘔吐、さらに重症化すると意識障害を生じることもあります。水は身体にいいと言われていますが、それでも過剰な摂取には注意が必要です。

1日に必要だとされる水分量は約1.5リットルですが、上述のように過剰な水分を摂取すると体に負担がかかります。水分を一度に過剰摂取した場合、体内のナトリウム濃度が低下してしまい、様々な有害事象が生じます。1回の摂取量の目安を150〜200mlとし、1日の中で数回に分けて摂取していくとよいでしょう。特に激しい運動をした後や汗をかきやすい入浴時、朝の起床時は体の水分が通常より失われた状態になっています。水分を失いやすいタイミングできちんと水分補給を行うと、水分の過剰摂取や水分不足を防ぎやすいといわれています。

「水分補給」で必要な水分とは、文字通り飲料用の「水」を指しています。ジュースや清涼飲料水、お茶などでは、記事内でご紹介している水分補給の効果とは異なる作用が働く可能性があるので注意しましょう。ただし運動中は大量の汗をかくためナトリウムなどのミネラルが体から失われやすくなります。ミネラルや糖分を十分にとる必要がある場合はスポーツドリンクを用いるとよいでしょう。

育毛のためにも健康維持は大切

水分不足を防ぎ健康状態を維持することで、正常な育毛環境が育まれやすくなります。つまりは、水分にはそれだけの影響力があり、その水分が不足することで体に何らかの悪影響を及ぼす可能性もあるということです。水分不足が頭皮環境の悪化を招く可能性があることから、薄毛予防の一環として正常な育毛を促すためにも、体内の水分量の維持は必須であるといえます。

しかし水分を十分に補給し正常な育毛を促したからといって、直接的に薄毛や抜け毛を改善できるわけではありません。薄毛や抜け毛の場合は様々な原因が考えられます。

特に成人男性の場合はAGA(男性型脱毛症)による薄毛や抜け毛が多く見られます。AGAは主に男性ホルモンが関わる脱毛症の一種です。AGAは進行性の脱毛症であるため、水分補給などで育毛を促すだけでは改善は見込めません。

AGAの原因は男性ホルモンのほかにも遺伝や生活習慣などが考えられます。まずは薄毛や抜け毛の原因を知るためにも、薄毛治療専門のクリニックなどで医師の診察を受けることをお勧めします。

AGAによる薄毛は治療で改善が可能です。症状が重篤になる前に治療を施すことで改善の見込める確率が上がります。治療をご希望の場合は医師と相談をしながら、症状や体質に合った治療を進めていくとよいでしょう。

AGA治療はAGAヘアクリニックへ

AGAヘアクリニックは薄毛治療専門の病院です。男性に多く見られるAGAの治療をはじめ、女性の薄毛治療も行っています。当院では患者様一人ひとりの健康状態やご要望に沿った治療方針を提案しております。診察料やカウンセリング料は何度でも無料なので「薄毛の原因だけ知っておきたい」という方も、ぜひ一度当院へ診察にお越しください。

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