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医師が教える薄毛やAGAの治療・対策メディア

【医師コメントつき】日焼けでハゲる? 紫外線による髪や頭皮への影響とその対策

毛髪・頭皮ケア

長い時間太陽光を浴びていると、紫外線の影響や日焼けの心配をする方も少なくないと思います。紫外線によって引き起こされる日焼けは、髪の毛に重いダメージを与えるだけではなく、頭皮トラブルから抜け毛に至るケースもあるといわれています。室内にいれば安心だと思われがちですが、実は紫外線は屋内にいても浴びる可能性があることをご存知でしょうか。今回のAGAタイムスは紫外線が頭皮や髪の毛へ与える影響を説明していきます。

紫外線とは

太陽光には種類があります。見ていて眩しい白い光の「可視光線」、熱として感じる「赤外線」、そして「紫外線」です。可視光線、赤外線、紫外線が太陽光に占める割合は、可視光線と赤外線が大部分を占め、紫外線は約5〜6%にすぎません。

紫外線は波長によってUV-A、UV-B、UV-Cの3種類に分かれています。中でも地上に届く太陽光エネルギーに占める紫外線エネルギーの割合はUV-Aが約5〜6%、UV-Bが約0.2%弱といわれています。UV-Cはオゾン層で吸収されるため地表には届きません。

UV-Aは普段の生活の中で日常的に浴びている紫外線のことで、屋内にいてもガラス越しに浴びてしまうことがあります。UV-Bは、UV-Cと同じくほとんどがオゾン層で吸収されますが、吸収されなかった一部は地表まで到達してしまいます。屋外スポーツやアウトドア・レジャーなどで長時間日向にいると影響を受けやすいといわれているのが、このUV-Bです。

つまり私たちの生活する地表に直接関係してくる紫外線は、UV-Aと、UV-Bの一部ということになります。地表へ降り注ぐ紫外線量は季節や天候、場所によって異なり、1日の中でも時間によって変わります。夏の日中に紫外線が強くなるのは、紫外線がオゾンなどの大気圏を通過する距離が短いため、地表に届きやすくなっているからです。

地表に届く紫外線の中でも特にUV-Aは肌の真皮にまで到達し、細胞の老化を進行させるといわれています。またUV-Bは地表に到達する量こそ微量ではあるものの生物に与える影響は大きいといわれています。皮膚炎などの原因になるだけではなく、表皮細胞やDNAを損傷させる可能性があるとされており、近年のオゾン層減少によるUV-Bの更なる影響が懸念されています。

紫外線を受けると薄毛になりやすいのか

紫外線は皮膚の真皮にまで届くものから表皮細胞やDNA損傷を助長するものまで存在します。そのため紫外線が髪の毛と頭皮に悪影響を及ぼす可能性も考えられています。

髪の毛はパーマやヘアカラーなどのケミカル処理や紫外線などの環境的要因、ドライヤーなどの熱処理によって毛髪構造や物性の変化を生じます。中でも紫外線の影響はパーマなどのケミカル処理による“認識できる顕在化したダメージ”とは異なり、物性変化を伴わない“みえないダメージ”として徐々に蓄積されていきます。

髪の毛の表面には何層にも重なるうろこ状のキューティクルが存在しますが、髪の毛が紫外線を受けることでこのキューティクルに空洞ができます。キューティクルにできた空洞は紫外線を浴びるほど大きくなり、最終的にはキューティクルの剥離までに至るとされており、キューティクルの剥離が起こると、感触の悪化に繋がったり、毛髪内のタンパク質が失われやすくなったりすると考えられています。また紫外線を受けた髪の毛のタンパク質は洗髪するごとに徐々に失われ、紫外線の照射時間が長いほど溶出するタンパク質量が増大するともいわれているのです。

紫外線はほとんどが皮膚の表面で吸収されますが、UV-Aにおいては皮膚の奥にある真皮にまで達します。また皮膚がUV-Bを受けると“日焼け”を起こします。日焼けは「サンバーン(紅斑生成)」と呼ばれる皮膚が赤くなる現象と、それに続いて起こる「サンタン(色素沈着)」反応との総合反応です。このサンバーンはDNAの損傷反応であるため、皮膚や人体にも影響を及ぼすことがあるとされています。また過度のサンバーンを繰り返すことで皮膚の老化を促進させ、良性・悪性腫瘍発症の誘因となることがわかっています。頭皮も皮膚の一部であるため、頭皮が紫外線のダメージを受けた場合もサンバーンによる皮膚のトラブルが起こる可能性があります。

紫外線が、色素幹細胞や毛包幹細胞を損傷させることが知られています。紫外線により色素幹細胞や毛包幹細胞のDNAが損傷を受け、未分化性を失ってしまうことが示唆されており、結果として白髪や薄毛の原因になり得ると考えられています。実際は目に見えない紫外線ですが、頭皮や髪の毛に様々な影響を受ける恐れがあるため、日頃からこまめなケアをしていくことが薄毛予防に繋がるといえるでしょう。

紫外線から頭皮を守る対策

紫外線の中でもUV-Aは室内にいても当たってしまう可能性が高いため、対策をとらない限りは防ぎにくいものです。日常生活の中で紫外線予防を意識し、紫外線による頭皮トラブルや抜け毛、薄毛を防いでいくことが大切です。

①帽子や日傘を利用する

頭皮を紫外線から守るために一番簡単で取り入れやすい方法は、帽子を被ることです。直接的な日差しを防ぐには一番適した方法でしょう。ただし長時間帽子を被り続けていると帽子の内側が蒸れてしまうことがあるため、通気性や通風性も意識することが大切です。

帽子と同様に日傘もすぐに実行できる紫外線対策の一種です。曇りの日でも紫外線は降り注ぐため、気になる方は日差しが強くない日でも日傘の使用をお勧めします。帽子や日傘はUVカット機能が付いているものだとさらに効果が期待できます。

②日焼け止め製品を使う

顔やボディの日焼け止め製品と同様に、頭皮や髪の毛にも使用可能な日焼け止め製品があります。パウダーやクリーム、ローション、スプレーなどのタイプがありますが使い勝手を考慮すると、頭皮や髪の毛に用いる場合はスプレータイプが適しているでしょう。また、飲む日焼け止めとして「ヘリオケア」という商品も存在します。

③髪の毛の分け目を定期的に変える

分け目など地肌の露出部分は頭皮の中で最も紫外線を浴びやすい部分といえます。一定の箇所に紫外線ダメージを受け続けるとその部分に頭皮トラブルが起きやすくなる可能性があるため、地肌の露出部分が常に同じ箇所にならないよう、適度に分け目やヘアスタイルを変えるとよいでしょう。

紫外線対策だけで薄毛改善はできない

紫外線を浴び続けることで薄毛や抜け毛を助長する可能性は考えられます。しかし実際には紫外線だけでなく栄養不足やホルモンの関係なども薄毛や抜け毛の原因として考えられます。

特に成人男性の薄毛の原因に多いとされているのはAGA(男性型脱毛症)です。AGAは主に男性ホルモンに起因して発症する脱毛症の一種で、一般的には額の生え際(前頭部)やつむじ周辺(頭頂部)から薄毛や抜け毛が進行していきます。

AGAに関わる主なホルモンは「DHT(ジヒドロテストステロン)」です。DHTは男性ホルモンの一種であるテストステロンが体内の還元酵素「5αリダクターゼ」と結合することによって生み出されます。

AGAは体内で生成されたDHTの影響を受けて薄毛や抜け毛を進行させるため、薄毛や抜け毛の原因はAGAである場合には紫外線対策をとるだけでは改善ができないといえるでしょう。

AGAを発症している場合、紫外線対策を行うなど“日常生活の見直し”だけでは薄毛や抜け毛を防ぐことは出来ませんが、治療を受けることで改善が可能です。AGA治療は薄毛(AGA)治療専門クリニックなどで受けることができます。

AGAは進行性の脱毛症です。一度発症すると、長い月日をかけて症状が進行します。緩徐な進行であるため、はじめのうちはAGAだと気付かない症例も散見されます。

薄毛や抜け毛を改善したい場合は原因を知るためにも、まず医師の診察を受けることをお勧めします。またAGAは早めの治療が効果的とされているため、AGA治療を受けたい場合も一度医師の診察を受けた上でAGA治療の相談をしてみるとよいでしょう。

薄毛や抜け毛が気になったらまずは診察へ

紫外線対策をしていてもAGAなどの薄毛や抜け毛を改善することは難しいといえますが、AGAによる薄毛や抜け毛の根本的な改善にはAGA治療が効果的です。

AGAヘアクリニックでは内服薬や外用薬を使用したAGA治療を行っています。医師による診察やカウンセリングは何度でも無料で受診いただけますので、薄毛や抜け毛にお悩みの方はお気軽に当院へご相談ください。

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